静岡済生会ドクターによるジュニアアスリートのためのメディカルコラム

こどもの便秘

子どもの便秘症はどれくらいいると思いますか?日本人の子どもは多くて2割は便秘症とされています。ただし腹痛や生活に支障がなければ自分が便秘症だと自覚している子は少ないのです。

●便秘症とは?
排便回数が週に2回以下、性状としては硬い大きな便、その他排便時に痛みがある、便を我慢している姿勢がある、時には便失禁してしまう等が便秘症の状態です。

●原因は?
子どもでは、その9割以上は生活習慣や不適切なトイレットトレーニング、学校生活のストレス等が原因と言われています。また自閉スペクトラム症の子は便秘症になりやすいため注意です。

●どうすればいいのでしょう?
体重減少や成長障害、嘔吐、血便、腹部膨満の症状が強い場合や、腹痛や排便時痛が長期間続く場合には医療機関で検査が必要です。

●対処法は?
生活習慣を改善しましょう。
・食生活:適切な量の水溶性食物繊維、適切な水分摂取(脱水にならない)。
・規則正しい習慣:早寝、早起き、朝トイレにいく(学校でのトイレ回数が減る)。
・適度な運動:有酸素運動が効果的。携帯・ゲーム・テレビの時間を守り、外遊びをする。
*運動量:アスリートは運動量が強すぎて逆にストレスになり、大会や試合などの強い緊張感も重なり便の異常がでることもあるといわれています。
*生活習慣:学校でのトイレがハードルの高い子どもも多いので、我慢しない工夫が必要です。

生活習慣のみでは改善がない場合や、強い便秘の場合は子どもでもお薬が必要になることもありますので医療機関を受診してみてください。

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<プロフィール>
水嶋 啓人
静岡済生会総合病院 小児科勤務
静岡県出身

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