夢を追え! 西村 敏宏 氏 インタビュー

「成功とは成功するまで続けること」

住友林業株式会社 住宅・建築事業本部
静岡支店 支店長

西村 敏宏 氏

指導者に恵まれ、今がある。
試合に勝つためには、まず『基本』。

剣道を始めたきっかけは、小学生の時に読んだ漫画「六三四の剣」でした。1対1の真剣勝負に魅せられ、中学で剣道部に入り、指導者は先生でなく道場に通う先輩や同級生。日を追うごとに、勝ちたい気持ちが強くなり、2年の終わりから道場に通い始めました。私が育った大阪は当時高校剣道が盛んで、高校団体戦は200校近くが出場し、大阪の頂点=全国の頂点と言われるほど。私が入った公立高は団体戦で府下ベスト16が最高でした。個人戦では5回戦でベスト32がやっと。取材を受ける様な選手として活躍した実績はないんです(笑)。それでも剣道が大好きで、一浪して関西の剣道強豪の龍谷大学に入りましたが、周りはスポーツ推薦が多く、私のような一般入試からの部員は少なかった。結局、公式戦出場は一度もなしでしたが、4年の時には副キャプテンとして剣道部をまとめる役として活躍しました。私は指導者に恵まれました。道場や高校では『基本』を徹底して指導されました。「剣道は長く続けてこそ価値がある」という教えの元、練習の大半を、切り返しや掛かり稽古などの基本に費やし、それが大学や社会人になっても継続できる土台になりました。指導をいただいた先生方とは今でも交流があります。

大事なことは剣道から学んだ。
何事も諦めず続けることが大切。

社会人になってからも、勤務地で道場を探し、週1回の稽古を続けました。三重県では高校時代の試合相手に偶然再会して同じ道場に通うなど、剣道でつながる人脈は私の大きな財産です。仕事は大変でしたが、レギュラーになりたい一心で努力した学生時代を思い出し、「スタートが一緒なら負けないぞ」と必死に働きました。結果がついてくると仕事も面白くなるものです。スポーツの経験は色んな場面で生きてきます。40代で大病を患いましたが、剣道で鍛えた体力で乗り越えることもできました。

静岡に来てからは毎朝6時からの朝稽古を軸に、充実した環境で稽古が出来ています。私が通う「養浩館」には剣道の最高段位の八段の先生が多くいらっしゃって指導を仰いでいます。こんな素晴らしい環境は今しかありません。中学で初段、高校で三段、大学で四段、社会人になって愛知で五段、三重で六段、静岡で七段を取りましたが、未だに高齢の先生方に勝てないのが剣道です。合格率が1%未満と言われる八段にチャレンジするまでの道のりははるかに遠いですが、そこを目指してこれからも続けていきたいと思っています。

「成功とは成功するまで続けること」という松下幸之助翁の言葉があります。私が誇れるのは、剣道を続けてきたということだけです。剣道から何事も『基本』が大切であることを学び、素晴らしい人たちと出会い、剣道が私の人生を豊かにしてくれました。スポーツでも勉強でも仕事でも、諦めたらそこで終わり。若い皆さんには、自分でやると決めたら、とことんやって欲しいと思います。一度や二度失敗しても正しい努力を続けていれば必ず成功に向かって行けますから。


住友林業株式会社 住宅・建築事業本部 
静岡支店 支店長

西村 敏宏 氏

1971年生まれ。大阪府大阪市出身。50歳。剣道教士七段。中学生から部活で剣道を始め、中2終わりから道場へ通い始める。大学は関西の剣道強豪の龍谷大学へ。新卒で住友林業(株)に入社後も、愛知県にて住宅営業職を務めながら剣道を続け、3年前より静岡支店勤務。靜岡縣護國神社(静岡市葵区宮前町)境内地内の静岡県剣道連盟「養浩館」にて、毎日出勤前に朝稽古を行う。剣道歴38年。宅地建物取引士、二級ファイナンシャルプランニング技能士、福祉住環境コーディネーター2級。

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