静岡済生会ドクターによるジュニアアスリートのためのメディカルコラム
オーバートレーニングとは…
トレーニングは程よくこなすことが大切ですが、ときどきやりすぎてしまうことがあります。これをオーバートレーニングとよびます。トレーニングは量や強度を変えずに同じ内容を続けていると効果が出にくくなり、今やっているトレーニングを楽にこなせるようになったら、さらに多い量・高い強度で行う必要があります。しかし増量・増強の程度を注意深く見きわめる必要があります。
オーバートレーニングになると…
眠れない・食欲が沸かない・体重が増えない・頭が痛い・胸がどきどきする・発熱(微熱)がある・イライラする・元気がなくなる・生理が来ない・不順になるなどの症状がみられることがあります。トレーニングを行ってもパフォーマンスが上がらず、さらにトレーニングを行って疲労がたまる、という悪循環に陥ることもあります。
オーバートレーニングの治療法は…
体を休めることです。具体的には、トレーニングの時間や量を減らして休息の時間を増やす、休息を習慣づける、栄養を十分に取ることなどです。
オーバートレーニングの予防法は…
オーバートレーニングという状態をよく知り、とくに悪い影響を理解することです。時にスポーツだけではなく勉強や友人関係のストレスにもなりえます。起床時に疲れが残っている感覚がある、すっきりと起きられない、ということはありませんか?不自然な体重減少や身長の伸び悩み等がある場合は本疾患を考える必要があるでしょう。
対応
肉ばなれ、打撲や捻挫にはRICE法(安静、冷却、圧迫、挙上)を行います。あくまでも応急処置なので、対応後は速やかに専門機関へ受診しましょう。骨折では、冷やしながら添え木などで固定し、専門機関を受診しましょう。出血などケガをしている場合は流水で汚れを落とし、創部を圧迫して止血しましょう。
運動中ケガをしないように気を付けるのも大切ですが、運動の前後でストレッチをする、運動する場所を整える、など予防策も大切です。
文・ 丸 山 慶
<プロフィール>
丸 山 慶
静岡県浜松市出身。小児科医。
静岡済生会総合病院小児科勤務。
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