東京六大学を筆頭に11の大学チームが県内高校生と対戦する『大学野球オータムフレッシュリーグin静岡』の開催が迫る。ジュニアアスリート静岡では、「本大会を通じて静岡を盛り上げる」学生たちの動きを追った。

『大学野球オータムフレッシュリーグin静岡』とは、東京六大学や東海リーグに所属する大学チーム、さらに静岡県内の高校チームが加わり、選手育成と地域貢献を目的に行われる大会。本大会の特徴は、なんといっても「高校生」と「大学生」の活躍。高校生と大学生の交流戦はもちろんだが、大会の運営や企画でも学生が活躍している。

今年で5回目を迎える本大会。今年から新たに、高校生が大学生とタッグを組む高大連携企画がスタート。高校生も「大会をきっかけに静岡を盛り上げたい」という思いを胸に、様々なプロジェクトに取り組んだ。連載最終回となるこのVol.4では、そんな静岡商業高校の動きの総集編をお届けする。


①大会オリジナルTシャツ制作

「県外から訪れる方々にも静岡を好きになってもらうきっかけになれば」という思いで、Tシャツを制作。静岡の方言である「うちっち」「〜だら」を用いたデザインや2023年放送予定のNHK大河ドラマ「どうする家康」に関連したデザインなど、静岡らしさを表現したデザインアイデアを高校生が考えた。制作したTシャツは、当日球場にて販売する予定。


②大会PV制作

大会をより盛り上げようと、全参加大学をまとめた大会PVを制作。高校生は、大学生からアドバイスを受けながら、プロ野球チームのPVを参考にコンテを作った。その後、イメージ映像を作成したり、依頼文を作成したりという準備を経て、大学生に動画の撮影を依頼。集まった素材を編集して、PVを完成させた。大会当日は草薙球場のバックスクリーンにて放映予定。現在ダイジェスト版がSNSで公開中。

PVダイジェスト版

これらの取り組みは、最新号ジュニアアスリート静岡 11月号】でも詳しく掲載!


③お弁当制作

 日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士である中野ヤスコ氏を講師に招き「お弁当制作」に挑戦。お弁当の作り方の基礎として「3・1・2弁当箱法」を教わった高校生は、その後「県外から訪れる大学野球部をもてなすお弁当」をテーマに、中野氏とメニューを議論。高校生からは、静岡らしさのある食材を取り入れたいという思いから、黒はんぺんや桜えび、焼津で水揚げされるさばといった意見が飛び出した。

 その後、中野氏が高校生の意見を参考にお弁当を制作。11月8日(火)の授業では試食会が行われ、「静岡らしさを感じられる食事」そして「アスリート向けの食事」という2つの要素が詰まったお弁当を試食した。「大学野球部の気持ちになりきって食べてみて」という中野氏の言葉通り、高校生からは「黒はんぺんフライは、試合後で疲れていても食べやすそうだと思った」「まぐろのそぼろ煮がご飯に乗っているので、疲れている時でもご飯が進みそう」といった感想が挙がった。

 また「アスリートの体を思い、白米ではなく胚芽米を使用した」「アスリートは1食で2種類のタンパク源を摂れると良い」といった中野氏の話を熱心に書き留めたり、「メニューのどこかにお茶を使いたい」といった中野氏の言葉に、「お茶ふりかけ」「お茶プリン」などの意見を提案したりと、制作に対する高校生の前向きな姿が随所で見られた。

 完成したお弁当は、大会当日、参加大学野球部に提供するとともに、個数限定で球場でも販売する予定。静岡商業高校3年生池上柚葵さん、牧田伊織さんによると、「大会1日目は『しずおかリカバリー弁当』、大会2日目は『しずおかマッスル弁当』とメニューの異なるお弁当を販売する予定です」とのこと。彼女たちが制作するパッケージにも注目だ。

<中野ヤスコ 氏・プロフィール>
日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士・管理栄養士・調理師。(株)食の学び舎くるみ代表取締役「くるみキッチンプラス」オーナー。プロアスリートとの個人契約、藤枝東高サッカー部、藤枝東FC(小・中学生)、プロバスケットボールチーム「ベルテックス静岡」など。

Vol.1 『企画チーム』の本音はこちら
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「第5回大学野球オータムフレッシュリーグin静岡」は11月18日(金)・19日(土)・20日(日)に、草薙球場・庵原球場・富士球場の3球場で開催され、東京六大学を筆頭に大学生11チーム、高校生7チームが参加。全19試合の交流戦を予定している。当日は、今回お伝えした「大会オリジナルTシャツ」「お弁当」の販売や、「大会PV」の放映なども予定。さらに富士球場では、富士市立高校が開発した「大会オリジナルマフラータオル」の販売や「ストラックアウト体験」などのイベントもご用意。さあ球場で、次世代を担う高校生×大学生の祭典を楽しもう。入場無料。詳しくはHPやSNSをチェック。

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