東京六大学を筆頭に11の大学チームが県内高校生と対戦する『大学野球オータムフレッシュリーグin静岡』の開催が迫る。ジュニアアスリート静岡では、本大会に携わる高校生&大学生にインタビュー。「野球を通して静岡を盛り上げる」彼らの本音を探った。

『大学野球オータムフレッシュリーグin静岡』とは、東京六大学や東海リーグに所属する大学チーム、さらに静岡県内の高校チームが加わり、選手育成と地域貢献を目的に行われる大会。今年で5回目を迎える本大会の特徴は、なんといっても「高校生」と「大学生」の活躍。高校生と大学生の交流戦はもちろんだが、大会の運営でも大学生が活躍している。さらに今年は高校生×大学生のコラボプロジェクトも行われ、商品開発やイベント企画に取り組んだ。Vol.3では、そのコラボプロジェクトに参加し、大会を盛り上げるためにTシャツやPV、お弁当の制作に取り組んだ高校生に話を聞いた。

Vol.3
静岡商業高校 3年生
向島北翔 × 村田陽花

《プロフィール》
向島北翔 藤枝市出身 (写真右)
村田陽花 静岡市出身 (写真左)


― お二人は野球経験はありますか?
向島 小学1年生から野球を始め、静岡商業高校でも硬式野球部に所属していました。室内練習場にも惹かれ、「静商で野球がしたい」という思いで受験しました。
村田 私は野球経験はなく、観戦経験もありません。高校野球のライブ中継をスマホで見たことがある程度です。

― 向島くんは、オータムフレッシュリーグin静岡に出場した経験もありますか?
向島 はい、去年出場しました。立教大学と試合をさせていただき、結果は6-0で勝利。チャレンジャーとして、ただがむしゃらにプレーするだけでしたが、大学生に勝てたというのは自信にもなりました。

― そんな野球経験が真逆のお二人ですが、今回は大会を盛り上げるために色々取り組んでくれたと聞いています。
村田 大会の企画チームに所属している大学生の方々と私たち静岡商業高校の3年生がタッグを組んで、郷土研究やTシャツ制作、PV制作を行いました。

― 郷土研究を経て、改めて気付いた静岡の魅力はありますか?
向島 やっぱり徳川家康はすごいなと。NHK大河ドラマ「どうする家康」が放送予定ということもあり、生い立ちや功績をいろいろ調べたんです。
村田 どれだけ偉大だったかを改めて知ったよね。かっこいい名言もたくさんあって、調べていて面白かったです。ほかには、静岡おでんも静岡の自慢かな。
向島 静岡おでんは名店が多いなと改めて感じました。自分の周りの友達は県外に出ていってしまう人も多いのですが、もっと静岡に人を残したいなと改めて感じる機会でしたね。
村田 私も静岡の良さに改めて触れて、将来は静岡で就職したいなとぼんやり思っています。

― Tシャツ制作やお弁当制作に取り組んだそうですが、商品開発を経験してみてどうでしたか?
向島 一言で言うなら、「視野が広くなった」と思います。自分たちのやりたいアイデアだけを出すのではなく、その先の「これだと子供しか楽しめないのではないか」「そもそも子供はどれだけ来てくれるのか」といったことも考える必要があるなと勉強になりました。
村田 私は大会オリジナルTシャツの制作を主に取り組みました。高校生だけではなく、大学生も大人も、みんなが着られるデザインを考えることが大変でしたね。

― 商品開発の経験は、以前にもあるようですね?
村田 清水エスパルスとのコラボ企画で、商品開発に取り組みました。トートバッグやアクリルたわしを提案し、実際にスタジアムで販売していただきました。
向島 そのときは「どうやったら静岡商業高校らしさをアピールできるか」ということを考えて商品開発に取り組みましたが、今回は「静岡商業」よりも「オータムフレッシュリーグ」を軸に考えてアイデアを考えました。
村田 そうですね。今回はオータムフレッシュリーグについて自分たちが理解した上でアイデアを出す必要があったと感じます。

― 今回、大学生と一緒に取り組んでみて、どうでしたか?
村田 大学生と意見を出し合うことがとても楽しかったです。私たち高校生の意見も真剣に聞いてもらえましたし、大学生の意見を聞いて「そういう考え方もあるんだ」と新しい考え方に出会えた機会でした。
向島 大学生は高校生にはない考え方を持っているなと強く感じました。あと、大学生は高校生の出した意見に対して、すぐに改善点を伝えてくれて。頭の回転が早いなと思いました。大学生がすぐに意見を返してくれるからこそ、私たちも「次までにここを考え直そう」と改善点が明確になり、実際に次の授業で「ここの改善方法を考えて、こうなりました」と伝えることができ、どんどん話がまとまっていったように思います。
村田 高校生は案を出すだけ、でも大学生は「それは売れるか」を考えていてすごいなと思いました。
向島 大学生からは学ぶことばかりの私たちでしたが、そんな年下の高校生相手にも優しく礼儀正しく接してくださって嬉しかったです。

― 最後に、当日球場に足を運んでくださる方々に楽しんでほしいところを教えてください。
村田 私たち静岡商業高校の学生が大学生とともに頑張って企画した「大会オリジナルTシャツ」を買って、大会をより楽しんでほしいです。
向島 お弁当も、ぜひ買って食べていただきたいです。親子で訪れた方々に買っていただいて「これを食べて野球上手くなれよ」「試合に出ている大学生みたいな体になりたいなら、これ食べて大きくなれよ」といった声が聞こえてきたら嬉しいな、なんて思っています。
村田 球場でお待ちしています。ぜひ高校生が考えたものたちと一緒に、大会を楽しんでください!

Vol.1 『企画チーム』の本音はこちら
Vol.2 『選手』の本音はこちら

次回Vol.4もお楽しみに!


「第5回大学野球オータムフレッシュリーグin静岡」は11月18日(金)・19日(土)・20日(日)に、草薙球場・庵原球場・富士球場の3球場で開催され、東京六大学を筆頭に大学生11チーム、高校生7チームが参加。全19試合の交流戦を予定している。当日は、高校生×大学生で開発に取り組んだ商品の販売やイベントの実施も予定。入場無料。さあ球場で、次世代を担う高校生×大学生の祭典を楽しもう。詳しくはHPやSNSをチェック。

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