夢を追え! 池田 孝男 氏 インタビュー
「環境や人のせいにしない。答えは自分の中にある」
静岡シェル石油販売株式会社
代表取締役社長
池田 孝男 氏
静岡ではマイナー競技でも、
学んだ一生懸命頑張る大切さ。
小学生低学年の頃、当時流行ったローラースケートで従弟たちとよく遊んでいたのが、競技を始めるきっかけでした。その後、清水の狐ヶ崎にスケート場が出来て、初めて氷の上を滑ったのですが、すぐに滑れたんです。小学4年生の時に「本格的にやらないか」と声を掛けられて興味本位で始めたのですが、6年生の時に高校生の大会に出たら、500mで5位、1000mで3位になり驚きました。当時は清水の会社にスケートチームがいくつもあって、大人の方たちが色々と教えてくれたのです。小中学校時代は夏に水泳、冬はスケート、高校からはスケート一本、夏場は社会人と一緒に陸上トレーニングを重ねました。同年代で競技をやっているのは自分一人、練習も大変でしたが、根っからの負けず嫌いと周りの期待に応えたい一心で、とにかく頑張りました。インターハイや国体に出場し、県高校記録も更新。学生時代に目標に向かって一生懸命頑張ることの大切さを学べたことは、後の人生に大いに役立ちました。
仲間がいるから頑張れる。
大学時代の仲間は一生の宝物。
大学に入ると環境は一変しました。法政大学スケート部には、スポーツ推薦で入ってくる全国トップクラスの選手がズラリ。一般入試で入った私と違い、スケート本場の恵まれた環境で小さい頃からライバルと切磋琢磨してきた人たちです。練習はハード、上下関係も厳しく、何度も辞めたくなりましたが、いつも奮い立たせてくれたのは苦楽を共にする仲間の存在でした。インカレ優勝を目指して頑張った仲間は、卒業して40年以上経った今も付き合いがある私の宝物です。
高校生の皆さんに伝えたいのは、上手くいかないことを環境や人のせいにしないこと。そこからは何も生まれませんし、周りの環境が違っても一生懸命頑張れば必ず道は開けると私は信じています。答えは自分の中にあるのです。私は営業が得意なタイプではありませんでしたが、苦しい時も愚直に努力を重ねることで、後から結果がついてきました。仲間を大切に、謙虚に努力を重ねれば、社会人にとって重要な周りからの信頼も自然とついてきます。そんな自分を形成したのがスピードスケートであり、マイナースポーツの苦労を支えてくれた家族、ボランティアで指導してくれた社会人の方々、大学の仲間でした。これからも感謝の気持ちを忘れずに、会社の仲間と共に頑張りたいと思います。
静岡シェル石油販売株式会社
代表取締役社長
池田 孝男 氏
1959年生まれ。清水市(現・静岡市清水区)出身。64歳。小学4年からスピードスケートを始め、清水市立商業高校(現・桜が丘高校)時代にインターハイ、国体、各2回出場。3年時に500m県高校新記録。法政大学時代の記録は県1位を8年間譲らず。大学卒業まで競技を続け、新卒で静岡シェル石油販売(株)入社。直売営業などで実績を重ね、57歳で同社初の同族外からの社長に就任。常に謙虚な人柄は社内の人望も厚く、「誰からも愛される会社」を目指す同社を牽引する。