東京六大学を筆頭に11の大学チームが県内高校生と対戦する『大学野球オータムフレッシュリーグin静岡』の開催が迫る。ジュニアアスリート静岡では、本大会に携わる高校生&大学生にインタビュー。「野球を通して静岡を盛り上げる」彼らの本音を探った。

『大学野球オータムフレッシュリーグin静岡』とは、東京六大学や東海リーグに所属する大学チーム、さらに静岡県内の高校チームが加わり、選手育成と地域貢献を目的に行われる大会。今年で5回目を迎える本大会の特徴は、なんといっても「高校生」と「大学生」の活躍。高校生と大学生の交流戦はもちろんだが、大会の運営でも大学生が活躍している。さらに今年は高校生×大学生のコラボプロジェクトも行われ、商品開発やイベント企画に取り組んだ。Vol.2では、高校時代に選手として出場経験があり、今年は大学生として大会を迎える野球部員に話を聞いた。

Vol.2
静岡大学 硬式野球部
永島周

《プロフィール》
永島周 静岡高校138期 → 静岡大学教育学部1年 硬式野球部(内野手) 富士市出身
2年前に高校生としてオータムフレッシュリーグin静岡に出場。今年は大学生として大会を迎える。


― 野球を始めたのはいつですか?
小学1年生の時に軟式の少年野球を始め、野球歴は13年目になります。きっかけは、3歳上の兄が入団したクラブチームの練習に付いていったこと。兄を見ているうちに自分もやりたくなって、同じクラブチームに入団しました。中学生になると、富士南中学校の軟式野球部と沼津リトルシニアという硬式クラブチームの両方に所属。平日は部活、土日はクラブチームで練習していました。

― その後、静岡高校に進学して、甲子園出場も経験されていますよね。
1年夏と3年夏に甲子園に出場し、3年夏には代打としてバッターボックスに立たせていただきました。

― 野球に打ち込んだ高校3年間だったと思いますが、最も大変だった出来事はなんですか?
2年秋まではレギュラーとして試合に出させてもらっていたのですが、2年冬にレギュラーから外されてしまいました。その時が最も辛かったですね。ただ、自分が落ち込んでいたら、代わってレギュラーに入った仲間がやりにくいだろうなとも思ったんです。だからこそ気持ちを切り替えて、「すぐ取り返すぞ」という思いで練習に励みました。

― 反対に、最も嬉しかった出来事はなんですか?
3年春に異動してしまった栗林前監督にかけてもらった言葉は、嬉しくて今でも覚えています。私の自主練している姿も見てくれていたようで、「お前の努力は絶対報われるぞ」と言っていただきました。最後の夏まで共にできず寂しかったですが、この言葉を糧に、夏に向かってより頑張ることができました。

― 高校3年間では多くの試合を経験したかと思います。今でも思い出す試合はありますか?
2年秋の、秋季高校野球静岡県大会 3回戦の三島南高校戦です。春のセンバツ出場を目指していたので、3回戦で負けていられないという気持ちで臨んでいました。しかし結果は敗戦。気付いたらあっという間に試合が終わっていた感覚でした。悔しさが強かったからか、今でもこの試合は思い出しますね。

― 高校では、オータムフレッシュリーグにも出場されていますよね。
はい、2年前に明治大学と対戦しました。高校生からすると、大学生と対戦できるなんて勉強になることばかり。少しでも多く学びたい、吸収したいという気持ちでした。バッターとして、大学生ピッチャーの球を捉えたときは、「ホームランになるか?」と一瞬思ったんです。ただ結果はセンターフライ。完全に押し負けました。大学生は投げる球も重く、力の差を感じる経験になりましたね。

― 大学生との対戦で学んだことは、その後の練習に活かされましたか?
オータムフレッシュリーグを終えて、「今回、力負けした相手は大学生であるものの、このままの実力では高校生相手でも負けてしまう」という話を部員同士でしました。「スイングの力、球を投げる速さなど、基本的な部分を伸ばすことを意識して練習に取り組もう」とも話しましたね。大学生との対戦は、学びの場として貴重な機会でした。

― 2年前は高校生として出場。今年は、大学生として迎えるオータムフレッシュリーグですね。
高校生の時はチャレンジャーの気持ちでしたが、今は違います。ただ静岡大学としては、東京六大学と対戦できる機会。大学生同士ですが、学べる部分はとことん学びたいです。あとは個人的に、東京六大学に進学した静岡高校の同期と会えることが楽しみです。仲間の頑張っている姿を見たいですね。

― 大学生になった今、改めて高校生と大学生の違いは感じますか?
球の重さ、速さなどはもちろんですが、「声かけ」の仕方が違うなと思います。高校生はとにかく盛り上げるために大きな声を出すイメージ。雰囲気作りを重視している感じですかね。一方で大学生は、試合に必要な指示の声を重視するイメージです。いかに先読みをして的確な指示を出せるかが大事なポイントなんです。

― 最後に、当日球場に足を運んでくださる方々に楽しんでほしいところを教えてください。
やはり高校生と大学生の違いを楽しんでほしいなと思います。野球に詳しい方には、試合内容はもちろんですが、先ほど話した「声」の部分に注目して、違いを感じてほしいです。野球をあまり知らない方でも、打球の速さや球の強さの違いを感じて楽しめると思います。ぜひ野球に詳しい方にもあまり知らない方にも球場にお越しいただきたいなと思います。

Vol.1 『企画チーム』の本音はこちら
Vol.3『高校生』の本音はこちら

次回Vol.4もお楽しみに!


「第5回大学野球オータムフレッシュリーグin静岡」は11月18日(金)・19日(土)・20日(日)に、草薙球場・庵原球場・富士球場の3球場で開催され、東京六大学を筆頭に大学生11チーム、高校生7チームが参加。全19試合の交流戦を予定している。当日は、高校生×大学生で開発に取り組んだ商品の販売やイベントの実施も予定。入場無料。さあ球場で、次世代を担う高校生×大学生の祭典を楽しもう。詳しくはHPやSNSをチェック。

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