成長期にはまず量を摂ることが一番ですが、体の成長に欠かせない栄養素をバランス良く摂ることも、とっても大事。今回から2回に分け、成長期に必要な栄養素とその働き、摂取方法についてご紹介します。
中野ヤスコの「食事と栄養の基礎知識」
小中学生の成長期には特に必要。カルシウムは骨と歯だけじゃない。
人間の骨や歯を作るカルシウムですが、骨の密度を高めるにカルシウムを蓄える動きって、18歳から20歳で終わってしまうことをご存知ですか?つまり、子どものうちにどれだけカルシウムを貯蓄できるかで、その子の骨人生が決まってしまうんです。
また、骨や歯に99%あると言われているカルシウムですが、残りの1%は血中に含まれています。そして、そのカルシウムが、筋肉を収縮する働き、イライラ解消、集中力アップに力を発揮する事がわかっています。血中のカルシウムが足りない場合は、骨や歯から持ってくるため、疲労骨折や骨粗しょう症の原因になるんです。カルシウムの簡単な摂取に有効なのは、言わずと知れた牛乳。本人が嫌がらない限り、成長期に牛乳や乳製品を積極手に摂ることをお勧めします。カルシウムの吸収を高めるビタミン類を合わせて摂取すればさらに効果的です。
POINT
・カルシウムを貯蓄できるのは18~20歳まで。
・血中のカルシウムの働きを知るべし。
・牛乳や乳製品が簡単で効果的。
【レバーで貧血対策レシピ】
レバーが苦手な方でも美味しく食べられる!豚レバーチャップの作り方はこちら
鉄分をしっかり摂って貧血防止。運動能力にも影響する大事な栄養。
体が大きくなる成長期には、同時に血液の循環量も増えます。そこで不足がちになるのが、血液の元となる鉄分。女子が不足する言われる鉄分ですが、成長期の特にスポーツをやっている男子も鉄分不足で貧血になることが多くあります。鉄分は、エネルギー代謝や免疫機能にも関与し、運動能力にも大きな影響を与える大事な栄養素なんです。特にサッカーやバスケ、長距離選手など、走る量が多いスポーツをやっているお子さんには、鉄分補給が欠かせません。
鉄分を含む食材は数多くありますが、最も鉄分が多いのが豚のレバー。私のYouTubeに、豚レバーチャップの作り方の動画があるので是非ご覧ください。豚レバーチャップはレバー嫌いでも食べられる料理で、保育園でも出されています。フードマーケット「マム」さんの豚レバーはカットされていて、調理も簡単だし美味しいのでおススメですよ。レバーの苦手な方には、牛肉、マグロ、カツオ、サバ、アサリなどか良いでしょう。まずは、意識して鉄分を摂取すること。それが大事です。
POINT
・成長期には鉄分が不足しがち。
・運動能力にも影響する大事な栄養素。
・豚レバーが最適。牛肉、マグロも◎。
<プロフィール>
中野 ヤスコ(なかの やすこ)
日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士・管理栄養士・調理師
㈱食の学び舎くるみ代表取締役 「くるみキッチンプラス」オーナー
プロアスリートとの個人契約、藤枝東高サッカー部、藤枝東FC(小・中学生)、プロバスケットボールチーム「ベルテックス静岡」等。静岡市内だと、静岡学園卓球部、東海大静岡翔洋ラグビー部のサポートなど数多くの地元チームやジュニア選手への、食事提供や栄養指導も定期的に行っている。高1、高3男児の母。
公認スポーツ栄養士中野ヤスコ
くるみキッチン
アスレシピ
中野先生も執筆している「アスレシピ」には、筋力アップ、疲労回復などの目的別、スポーツ別や栄養素別のレシピが数多く掲載されている。その他、コラムやママ特派員の投稿には、Jrアスリート世代の食に関する悩みを解決するヒントもある。
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