何でもお悩み相談室(1)

スポーツ・文化・芸術に取り組むジュニアアスリート達とそれを支える指導者、保護者達。真剣であればあるほど、抱える悩みは尽きないもの。大好評連載の「小野澤宏時のオフ・ザ・ボール」ですが、今回はご自身も2児の父親である小野澤宏時氏が、そんな悩める皆様の質問にお答えします。

Q1.「僕には大きな目標があります。その目標の中に、たくさんの目標を作った方がいいですか?」

「大きな」目標を達成するためにどのような準備が必要なのかを考えてみると良いです。「大きな=長期の準備が必要なもの」と考えた場合、それを達成するための目標が「中期、短期」といった具合に「達成するまでにかかる時間」で分類することができます。さらに達成する目標を「数値化」できるものにしておけば、振り返った際、何が問題だったのかを考える材料になり次回に向けての修正ポイントが明確になります。
《例①》
長期:世界で活躍する選手になる
中期:海外生活のために語学(英語)を学ぶ
短期:毎日英単語を○○個学習する
身体やプレーの面でも、目標設定をしてみ るとこのようになります。
《例②》
長期:世界で活躍する選手になる
中期:世界で戦えるフィジカルを獲得する
短期:良い練習のための良いリカバリーを 取る(睡眠8時間)
すると6時起床の場合、8時間の睡眠を確保するためには10時に寝なくてはなりません。さらに学校での学習+自己実現のための学習(世界で活躍するため)時間確保を考えると生活リズムが決まってきます。
短期に達成できる目標の積み重ねで、大きな(=長期の)目標が達成される可能性が高まりますが、山頂を目指して山を登るのと同じように、大きな目標設定が明確であった方が進む道も分かりやすく、いろいろな人の助けを借りることができるようになっていきます。
頭で考えるだけではなく、大きな目標達成のために必要なことを付箋などに1項目ずつ書き出し、それが実現するためにかかる時間ごとに並べていくと整理しやすいです。まずは自分の考えを自分で理解してみてください。

Q2.「何事にもチャレンジがあります。チャレンジする中で勇気もいります。その勇気をどのように身に付ければいいですか?」

新しいことにチャレンジすることはエネルギーのいることで疲れます。同じことをやっていたり、同じ環境にいるとホッとします。しかし、「同じこと」は本当にあるのでしょうか?
昨日の自分よりも今日の自分は1日分成長(もしくは老化)しています。同じことをしているようでも昨日よりも出来ることが一つでも増えていたら動き方、考え方の全てが変わっている可能性があります。
同じように感じる日々の中で、どのように成長を感じることができるかを考えてみましょう。個人の成長を把握できたらチーム(集団)での成長を把握してみるようにしてみましょう。それだけでも毎日同じではなく違った環境にいると感じるのではないでしょうか。
例えば、走るスピードが少し速くなったとします。それによってDFと走りあった際に、相手を抜けることが多くなるかもしれません。しかし、自分の移動スピードが速くなったことでDFに近づく時間も速くなり判断する時間が少なくなるかもしれません。その場合、走るスピードを速くしたことに後悔するでしょうか。
毎日変わる「新しい自分」を認識できれば、「チャレンジ」への考え方が変わります。それでもチャレンジするときには「不安」な気持ちに支配されることがあります。しかし不安な気持ちがあると、いろいろと準備をします。それが練習であり、良い練習のための良いリカバリーや栄養補給に繋がっていきます。
この歳になっても多くの場面で不安になります。楽しいチャレンジばかりではないので「面倒くさい」とブツブツ言いながら準備しています。「何もしなければ」「チャレンジしなければ」面倒なこともありません。何かするから面倒なのです。
不安が強い人は良い準備ができる人だと思っています。まずはなんでもチャレンジしてみる。その中で感じる不安を解消していくことが良い練習や準備につながり、自分を想像以上に成長させていくのではないでしょうか。

 

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何でもお悩み相談室

 

第一回 どうすれば「ゲーム」に勝てる?

第二回 「コーチ1分ください」 集団で考える、学ぶ

第三回 やさしくなると、プレイが変わる

第四回 大きな怪我をしないために

第五回 親がどこまで口を出すべきか ~スポーツと親子関係~


<プロフィール>
小野澤 宏時(おのざわ ひろとき) 静岡県島田市金谷町出身。1978年生まれ。元ラグビー日本代表。静岡聖光学院中等部、高等部、中央大学を経て、トップリーグではサントリーサンゴリアス、キヤノンイーグルスに所属。日本代表キャップ数(出場回数)81は歴代2位。名ウィングとして「うなぎステップ」を武器に代表戦55トライ。現役時代から教育に興味があり教員免許を取得後、筑波大学大学院へ進学、その後日本体育大学の修士課程から博士課程に進み、教育、指導に関する研究に携わる。2018年よりBring Up Rugby Academyコーチ。2019年より、静岡初の女子7人制ラグビーチーム「アザレア・セブン」監督。他、大学講師など多方面で活躍中。

<問い合わせ>
Bring Up Rugby Academy
ブリングアップ ラグビーアカデミー静岡校
詳しくはこちらまで!:https://www.bu-as.com/shizuoka-school

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