各国の代表選手が集うインラインスケートの国際大会で銀メダル・銅メダルを獲得した、明賀芽泉選手。誰もが知っている選手になり、インラインスケートを職業にしたいと目を輝かせる彼女を取材した。

静岡市立安東中学校2年
明賀 芽泉(みょうが めい)選手

昨秋アルゼンチンで行われたインラインスケートの国際大会「ワールド・スケート・ゲームズ」で、静岡市の中学1年生・明賀芽泉さんが2種目で表彰台に立った。フリースタイルの「ストリート」(手すりやジャンプ台を使ったトリックの難易度を競う)で銅メダル、ストリートより大型のセクションを使う「パーク」で銀メダル。2年に1度、各国の代表選手が競う最高峰の大会での快挙だ。

競技との出合いは、幼稚園の時。名古屋の体験イベントに偶然参加し「かっこいい。私もあんな風になりたい」と、その日に靴を購入した。小学1年の時に静岡市に転居し、翌年に「東静岡アート&スポーツ/ヒロバ」が完成。遊び中心から本格的に競技を始め、大会にもすぐに参加した。「降りて上がるだけだったけど楽しかった。周りから凄いねって言われるのが嬉しくて」と明賀さん。全国各地の大会に何度も出向き、徐々に順位を上げていった。昨年5月には自身初となる海外遠征でフランスに滞在し、欧州のプロも参加する2つの大会で優勝。日本では見たことのない会場の盛り上がりに興奮した。

3月に自身初となるスポンサー契約。将来はインラインスケートを職業に。

練習は週6日2〜3時間、学校が終わると東静岡へ直行を6年間続けている。毎月東京と茨城に出向きコーチから指導を受け、エアー(飛ぶ)とグラインド(レールを滑る)2つの難易度を上げる練習を静岡で繰り返す。「努力するのは辛くない。出来るようになるのが楽しい」と笑う。現在は世界チャンピオンの安床武士選手から指導を受けている。この世界で誰もが知るヒーローは、憧れであり目標だ。フリースタイルは全部で3種目あるが、全て参戦する選手は少ない。今大会では5位だった「バート」(大型のハーフパイプでトリックの難易度や高さを競う)も含め、3種目で世界の頂点を目指す明賀さんは「誰もが知っている選手になって、インラインスケートを職業にしたい」と目を輝かせる。今回の活躍により、3月からムラサキスポーツ上野本店がスポンサーに。世界中から「かっこいい」と賞賛される夢への挑戦はまだまだ続く。

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