静岡学園高等学校
春は5年ぶりに県大会進出。
鍛えた守備と機動力で勝負。
3年前の夏を最後に公式戦勝利から遠ざかり、昨夏も初戦敗退に終わった静岡学園。新チームで迎えた8月の秋季大会初戦も清水東に4対9で競り負けたが、9月から指揮を執る長谷川監督は守備から鍛え直した。キャプテンの天野が「これまで勝てなかった科学技術戦の勝利がターニングポイントになった」という秋の市内大会で3位に入り、選手たちは自信をつけた。冬場から全体の7割を守備練習に費やし、更に守りを強化し迎えた春季大会。初戦で科学技術に5対0で快勝すると、続く2回戦も市立沼津に6対1で勝利し、5年振りの県大会進出を決めた。県の1回戦では磐田東に力負けしたが、春の全4試合で無失策。以前は守備から崩壊していたチームは劇的な進化を見せた。
投手陣は、春から制球力を増した柏木、打たせて取る中山、球速で押す岩田の3人が軸になる。守備のキーマンはショート天野。それまで最も失策の多かった天野は人一倍努力を重ね、背中でチームを引っ張ってきた。攻守に渡りスピード感が出てきたチームは、小技や足を絡めた攻撃に磨きをかけ、チャンスで長打のある主軸の山勢、白石に回して一本が出れば勝機は見えてくる。
公式戦勝利を知らなかったチームは、春の快進撃で「やればできる」という雰囲気になった。「可能性がある限り、甲子園を目指してほしい」と長谷川監督。シード勢を破るのは簡単ではないが、目標はベスト8に定め、勢いと運も味方にしたい。最後は気持ちの勝負だ。過去には全国ベスト8の古豪が53年ぶりの甲子園を目指す。
創部年/1966年 監督/長谷川 直樹
キャプテン
天野 羽持馬
内野手
努力は裏切らない。
最後の夏に結果を残す。
長谷川監督から自分で考える野球を学び、チームに粘り強さが出てきました。高校野球のキャプテンはなかなかできない貴重な経験です。仲間への声掛けから工夫し、人としても成長できました。自分は周りより力が劣る分、人一倍努力した自信はあります。目標は甲子園につながるベスト8進出。野球は夏が本当の最後です。攻守で活躍してチームを引っ張り、勝って結果を残したいと思います。
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