美しさと格好良さを追い求めて、仲間と共に自分を磨く6年間
静岡英和女学院中学校・高等学校
新体操部
近年は中学、高校で新体操の部員数が減少する中、団体戦常連校の静岡英和女学院。中高一貫校で先輩たちの背中を追いながら、華やかな舞台を楽しむ部員たちの声を聞いた。過去の高校チーム紹介はこちら
憧れの先輩から多くを学び、舞台に立つ喜びを最大限に。
昨年度の団体戦は高校が県総体4位、中学は中体連県4位で東海大会に進出。2019年は全中に出場している。現在の部員は高校生10人、中学生7人の総勢17名。同部を指導する伊藤由佳コーチが教えるリボン新体操クラブの出身者をはじめ、経験者が半分以上を占めるが、中学から始めた初心者もいる。中高生が一緒に練習し、中学生は高校生の演技を見て育つ。リボン新体操クラブに通いながら、同校で行う月3回の英和キッズスクールにも参加していた部長の杉村寧音(高3)は、憧れの先輩の背中を追って同校への進学を決めた。「先輩と一緒に団体戦で演技したり、振り付けをしてもらったり、本当に楽しい5年間だった。自分も憧れられる存在でありたい」と杉村。中高生はキッズスクール生の前で演技を披露することもある。「私もあんな風になりたい」と子どもたちが目指すのが英和女学院の新体操部なのだ。新体操の団体戦は5人で1チーム、メンバーは年1~2回のオーディションで決めるが、部員数に合わせて最大数のチームを作るのが英和流。大会で勝つことも大事だが、まずは舞台に立つことを優先。今年度は県高校総体に2チームの参加を予定している。
文化祭と体育祭で演技を披露。部員主体で選曲から振付まで。
「中学1年で入った時は緊張でいっぱいだった」という藤田真羽(高2)は、先輩後輩の関係に魅力を感じている。伊藤コーチの指導同様、褒める時は褒め、叱るべき時は叱る、そのメリハリが部に浸透し、部員たちの成長を後押しする。同部が力を入れているのは団体競技。3チームがローテーションで練習を行い、他チームの演技を参考に自チームに取り入れることもあれば、指摘し合うこともある。「綺麗に揃うと本当に格好いい」と設楽優華(中3)。練習内容は杉村部長がコーチに提案して相談しながら決める。部員の主体性を大事に、成熟度によって大会での振付を部員に任せることもあるという。年2回の学校イベント、文化祭と体育祭で披露する演技は、曲選びから振付まで全て最上級生主導で進める。中学生まで全部員の振付や踊りをまとめるのは大変な作業だが、その分成功した時の達成感は大きい。先輩から後輩へ脈々と伝わる伝統であり、こうした苦労が仲間との絆を深める。「楽しい時も辛い時も先輩や仲間と協力し合える。部活が楽しい」と設楽。常に全国を目指す強豪ではないが、新体操の魅力を感じながら、仲間と共に自分を成長させる6年間は、彼女たちにとって大きな財産だ。
部長 Aチームリーダー
杉村 寧音(すぎむら ねね)
焼津大富小学校出身。年中からリボン新体操クラブで競技を始め、中学時代には中部地区強化指定選手に選出。中高で個人競技にも出場し、得意種目はリボン。海外選手の動画を見ながら演技を磨く研究熱心なリーダー。
Bチームリーダー
藤田 真羽(ふじた まなは)
有度第二小学校出身。小学1年からリボン新体操クラブに通い、最初は何もできず泣きながら練習していたが、出来ることが増えて褒められるように。技ができた時の達成感に喜びを感じる努力家。得意種目はボール。
中学Aチームリーダー
設楽 優華(したら ゆうか)
静岡翔洋小学校出身。年長からリボン新体操クラブに通いながら英和キッズスクールにも参加。個人競技にも出場し、得意種目はクラブ。中学最後の中体連はリーダーとして東海大会出場を目標にチームを引っ張る。
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