新人戦中部優勝、県ベスト8。 元気良く、仲良く、楽しく!12人のソフトボール大好きガールズが、インターハイ県ベスト4を目指して、仲間とともに練習に励む。

静岡県立駿河総合高等学校
女子ソフトボール部

静岡市立商業高校からスタートし、今年で創部30周年を迎える駿河総合高校女子ソフトボール部。JDリーグや実業団チームで活躍する選手も輩出する同部の練習風景は元気ハツラツ、実に楽しそうだった。

選手主体の考えるプレーを。交わす意見、上げる気持ち。

「あなたの心にレーザービーム!」。写真撮影の時、部員12人が声を揃え、満面の笑顔でポーズを決めた。普通では面白くないという部員の提案で即決定。これがチームの魅力を物語っていた。顧問3年目の折山監督は選手たちに「自分で考えてプレーを」と言い続けている。戦術を理解し、チーム力を高めるため、長谷川華奈(2年)キャプテンを中心に、一旦プレーを止めて選手同士で意見を出し合い、意志の疎通を図る。そこにやらされ感はない。試合ではチームのムードを上げるため、望月のあ(2年)副キャプテンが声出しを率先し、仲間の気持ちを上げていく。

部員は2年生6人、1年生6人。ほとんどが小学校や中学でソフトボールや野球を経験している。スナップの利いたスローイング、グラブ捌き、キャッチボールの音からそれは十分伝わってきた。みんなソフトボールが大好きなのだ。練習は、自分たちが選んだ音楽を流し、リラックスした雰囲気の中で行う。部員同士の仲が良く、元気が良く、実に楽しそうにプレーしている。現在、県内高校の女子ソフトボール部は減少傾向にあり、中部地区にあるのは4校のみ。こんなに生き生きした姿を見れば、存続を願う気持ちが強くなる。

堅守から攻撃の波に乗る。目標はインターハイ県ベスト4。

チームの中心となるのはセンターライン。エースの朝比奈ありさ(2年)は制球、スピード共に安定感があり、ライズボールも習得して三振を取れる投手に成長した。高校からキャッチャーに転向した吉倉未織(2年)は常に考え実行できる努力家だ。内野は、守備範囲の広いセカンドの長谷川、小中学で野球経験のあるショートの吉川枝里(1年)が固め、センターの望月が後方からチームを盛り上げる。まずは守備からリズムを作り、攻撃につなげていく。「波に乗った時の攻撃力には勢いがある」という長谷川が先頭打者でチャンスメイク。選球眼が良く、高い出塁率を誇る。小技が得意な2番望月がチャンスを広げ、主軸の吉川、吉倉で得点を重ねていくのが必勝パターンだ。

9月の新人戦は中部地区を制し、1位で県大会に進むもベスト8で敗退。昨夏のインターハイ県大会も準々決勝で敗れた。大きな大会では近年、県ベスト4への壁が大きく立ちはだかる。目標はインターハイ県ベスト4。あと半年で、どこまでチーム力を高められるか。競技は高校までという選手もいる。悔いの残らないよう、ミスを恐れず、最後まで大好きなソフトボールを、大好きな仲間と思いっきり楽しんでほしい。


キャプテン セカンド
長谷川 華奈(はせがわ はな)
HASEGAWA Hana


西奈中学出身。小学2年からソフトボールを始め、中学はソフトテニス部に所属。高校1年からレギュラー入りし、新チームから1番セカンド。広い守備範囲と強肩を持つ守りの要であり、高い出塁率でチャンスメイクする。選手主体のチームで選手間の意志の疎通を図る、ソフトボール大好きキャプテン。


副キャプテン センター
望月 のあ(もちづき のあ)
MOCHIZUKI Noa


静岡南中学出身。ソフトボールは中学から。3年時には投手として市内優勝。競技続行と総合学科を志望し同校へ。安定した守備と小技が強みの2番センター。最後方から誰よりも大きな声で仲間を盛り上げる、チーム一番のムードメーカー。「みんな仲良く、楽しく、勝ちたい」とキャプテンを支える。


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