優勝チームが春の全国大会「文部科学大臣杯」への切符を手にする本大会。静岡市勢からは、中部地区ベスト4に静岡翔洋中、常葉橘中、大里・中島中合同の3チームが進み、中部頂上決戦に挑んだ。

令和4年度 静岡県中部地区中学校新人野球大会

静岡翔洋中V、全国へ。準優勝は大里・中島合同。

大里・中島が逆転サヨナラ勝ち。常葉橘との延長戦を制し決勝へ。

10月15日(土)、草薙軟式球場で行われた準決勝。第一試合の静岡翔洋対志太ナインBBCは、志太に先制された翔洋が2回に同点に追いつくと、その後も犠牲フライなどで小刻みに得点を加えていく。投げては、エース池谷君が無四球の完投で、投打共に安定した翔洋が、危なげなく決勝進出を決めた。

第二試合の大里・中島対常葉大橘は、1点を争う好ゲームとなった。橘が先制し、大里・中島が追いかける展開。互いに集中し、よく声が出ている。粘る大里・中島が、最終回同点に追いつき延長タイブレークに突入した。先攻の橘が1得点、後攻の大里・中島がここでも驚異的な粘りを発揮。相手のエラーもあり執念で2点をもぎ取り、逆転サヨナラ勝ちで決勝に進んだ。

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決勝は静岡翔洋がコールド勝ち。エース池谷君が投打で活躍。

大里・中島対静岡翔洋の決勝戦は、翌日16日(日)に同球場で開催。翔洋先発はエース池谷君。低めに伸びのあるストレートは、前日完投の疲れを感じさせない。初回、先攻の大里・中島は二死から連打で1、3塁のチャンスを作るも得点ならず。対する翔洋は、四球から足を絡めた攻撃で初回に先制点を上げた。相手のミスを誘う抜け目のない走塁は最大の武器だ。リードをもらった池谷君が2回表を3者連続三振で抑え、更に流れを持ってくる。二回裏、翔洋は一死から安打と四球で満塁とすると、ラッキーなヒットに相手エラーも絡み、あっという間に6対0。大里・中島は、投手交代で流れを変えようとするが、アウトが取れない。翔洋は5番池谷君のレフトオーバー特大2ランホームランも飛び出し、8対0。一気に8点を奪う猛攻だった。大きな声で仲間を鼓舞する大里・中島。3回裏は翔洋を三者凡退に抑えるも、攻撃では好投手池谷君を崩せない。4回裏には追加点を許し10対0。最後はリリーフが3人でピシャリと抑えた翔洋が、5回コールド勝ちで春の全国行きを決めた。

今夏の全中で全国準優勝に輝いた翔洋。「新チームのスタートは遅れたが、今年は野球を丁寧にやる選手が揃っている」と寺崎監督。小泉主将は「全国2位の先輩たちにはまだ遠いが、足を使った攻撃で全国行きを決められて良かった。目標は全国制覇」と先輩越えに意欲を燃やす。投打に活躍した池谷君は「連投なりのいいピッチングができた。ホームランは狙ってません。何とかランナーを返したかった」と笑顔で答えた。チーム一丸、全員野球で、春の全国大会優勝を目指す。

昨年は安倍川中との合同チームで3位に終わった大里中は、7月から中島中との合同チームがスタートしたばかりだ。「声だけでも強いチームに勝とうと、みんなで声を出し合った。初めての大会で中部準優勝、いいスタートが切れた」と高橋主将。声の大きさ、元気さは決して負けていなかった。今年から、各地区2位のチームが総当たりで春の全国行き最後の椅子を争う。準決勝で見せた粘り強さに期待したい。

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