静岡県立静岡高等学校

県内のチームには負けない。
甲子園基準の野球を後輩に。

昨年夏の甲子園を経験した2年生7人が残る新チームは、秋の大会準々決勝で加藤学園に5-4で敗れた。「自分達はやれると思っていた。負けて気づかされたことは大きかった」と相羽主将。選手間でミーティングを重ね、練習メニューを考え、負けないチームづくりを進めてきた。就任から12年間でチームを7度甲子園に導いた栗林監督は、選手が元々持っている力や感性を大事に、こと細かな指示はしない。あくまで選手の自主性を尊重する。「選手たちは甲子園を目指しここに来ている。追求するのは常に甲子園基準の心技体」。例えば、攻守交代のスピード。相手に圧倒されれば、本来の力を発揮できない。それが甲子園基準だ。体重、走力、打球速度など、甲子園ランクの数値目標を設定し、選手は自ら自己を鍛える。
中止のショックは大きかったが、今は大会に集中している。「県内のチームには絶対に負けないという意地とプライド。目の前のことに全力を尽くす。最上級生として、夏の大会で優勝する過程を後輩たちに経験させる」が、思い出づくりにはしないという3年生の総意だった。特に3つめが誇らしいと栗林監督。ここに代々受け継がれる、静高の強さがある。
甲子園を経験した内野陣が守備を固め、松本、鈴木ら投手陣が打たせて取る。どこからでも点を取れる打線が強みだ。秋の敗戦を経験し、選手たちが自ら考え、勝ちにこだわり、最後までやりきるチームへと進化している。心技体を磨き成長した、3年生の雄姿に注目したい。


監督/栗林 俊輔 部員/39名(3年12人・2年15人・1年12人)
創部年/1896年 キャプテン/相羽 寛太

目標は常に全国レベル。
最後は優勝して終わる。

静岡県立静岡高等学校
相羽 寛太 内野手

周智郡森町出身。小1から野球を始め、中学時代は磐田ボーイズに所属し、全国ベスト16。静高では、1年からベンチ入りし、昨年夏に1番ショートで甲子園出場。華麗なボールさばきはプロも注目する。177cm、76kg。右投げ右打ち。 主将・遊撃手。

野球を始めたきっかけは?

「父と兄が野球をやっていたので、その影響で小1から地元のチームで始めました。学童では県ベスト8が最高でした」

中学時代の思い出は?

「中学2年の時に、全国大会でコールド負けした相手が物凄く強かった。上には上がいることを体験できたことが良かったです」

静岡高校を選んだ理由は?

「静高に入ったボーイズの先輩から話を聞いていて、自分も常に甲子園を目指し、実績のある静高で、甲子園に行きたいと思いました」

甲子園出場で感じたことは?

「自分も高校で9kg 近く体重を上げましたが、全国レベルの選手たちの逞しい体格には驚かされました」

キャプテンから見た、今のチームは?

「自分達で考える、主体性のあるチームです。秋季大会の敗戦や新型コロナの影響を、3年生で話し合いながら乗り越えることで、かなり成長できたと思います。自分は、強く言うのが苦手なので、行動や背中でチームを引っ張ってきました」

大会での目標は?

「最後は優勝して終わると、チーム全員で話をして決めました。一つも負けられません。そのために今は、自粛期間で落ちた体力と実戦感覚を取り戻すことが一番の課題です」

今後の目標は?

「具体的なことは決まっていませんが、最終的には、小さい頃からの夢だった、プロ野球選手になることが目標です。そこは昔から変わることはありません」

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