コロナ騒動下でアスリートがすべきこと

子供のために大人が知っておくべきこと

コロナ騒動下でアスリートがすべきこと

 新型コロナウイルスが世界を震え上がらせています。 「最初はカゼのような症状、気づかないまま肺炎になるなどこじれることもある、ご老人や病気のある人が重症化しやすい、感染力が強い、無症状でも周囲にうつすことがある」。 なんだか恐ろしい病気のように聞こえますが、よく考えてみれば、どんなカゼにも共通の話です。皆が防護服を身にまとって生活するわけにもいきません。普段通りに健康管理をして生活する中で、調子が悪いと思ったら無理をしないこと、これが基本です。

 様々なイベントが自粛ムードです。大会が中止となり、練習も制限されて、アスリートはどうしたらよいのか。3つの提案をします。
①屋内や個人でできる練習、普段できない練習を徹底する。▽動画を見てフォームのチェックや戦術の理解を深めるなど、なかなか手が回らないことに十分時間をかけられるチャンスでもあります。
②栄養や睡眠を十分にとり、規則正しい生活をする。▽病気に負けないからだにして、免疫力を整えるためにも、生活のリズムを崩してはなりません。また、ケガや病気をしっかりと治す時間にもなります。
③不安に動じない精神力、忍耐力を養う。▽高いレベルになればなるほど、圧倒的な記録、圧倒的な力の差で楽勝、ということはなかなかありません。精神的に重圧のかかる場面で、平常心を失った方が負けです。先の見えない展望や競技力の維持に対する心配、焦る気持ちもあると思います。が、試合で競り合っている場面に見立てて、自分を、チームを成長させましょう。

 また平常な日々が戻った時、より強くなって競技を再開できるようにするための大事な時間です。ピンチをチャンスに変えましょう!

文・田中敏博

 


<プロフィール>
田中敏博。静岡市葵区出身。小児科医。 静岡厚生病院小児科、勤務。 小学校から現在までバスケットボールを続ける。 (公財)日本スポーツ協会公認スポーツドクター。(一社)静岡県バスケットボール協会理事 兼、スポーツ医科学委員会委員長。

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