ダンスで静商を元気に!2022年3月にUSA主催チアリーディング&ダンス選手権全国大会song/pom部門ミディアムへの初出場。2年連続全国大会出場を目指して、先輩に続け「Honey Bees」
静岡県立静岡商業高等学校
チアリーディング部
応援部から2013年に単独の部としてスタートし、2022年3月にUSA主催チアリーディング&ダンス選手権全国大会song/pom部門ミディアムへの初出場を果たした、静岡商業高校チアリーディング部。2年連続全国大会出場を目指す同部を取材した。
静商のリーダーとして学校を活気づける存在に。
県内の公立高校で部活として活動するチアリーディング部があるのは2校のみ。「伝統校だからこそ常に新しく変わるべき」という顧問の秋山裕子先生は、応援部時代から同部を率いて10年目。野球の応援が主だった部を、文化祭やイベント、競技ダンスへの挑戦など、活動の場を広げてきた。一番の目的は「ダンスで静商を元気にする」こと。最初の頃は、部員も積極的ではなかったが、後輩たちにバトンを渡そうと6年前に初めて競技大会に出場した。「あの子たちがいたから今がある」と秋山先生。上手くなくても大会に出る、イベント等で踊ることで徐々に形になり、認知が広まった。ダンスをやりたい生徒が入部し、入賞する機会が増えると、ついに今年の春、高校生が目指す最も大きな大会で全国大会に出場。結果は18チーム中18位だったが、大きな一歩を踏み出した。「見ている人を笑顔に、元気にするダンスが大好き。野球の応援も大会で結果が出るのも楽しい」という新キャプテンの松田日菜子(2年)も、公立校のチアリーディング部に入りたくて静商に進学した一人。秋山先生は「憧れの部になって、もっと静商を活気づけたい。新しい風が吹き始めています」と同部を目指す生徒を歓迎する。チーム名「Honey Bees」や野球の応援スタイルは、応援部時代の先輩たちから代々引き継がれるもの。守るべきところは守り、攻めるところは攻める、それが静商のリーダーを目指すチアリーディング部だ。
月2回の技術指導を基に生徒同士が教え合う。
新チームの2年生4名、1年生7名の内9名は高校からダンスを始めた。同部がスタートした8年前から、市内のダンススタジオ「DANCE WAVE」のアヤノ先生とナギサ先生が月に2回、ダンスの技術やチアの精神を指導する。それを基に部員たちが教え合い、先輩と後輩の垣根を外して息の合ったダンスを全員で仕上げていく。ダンス経験のある伊藤英奈(1年)は、「上手くできないことも多いけど、みんなが自主練を重ねてピッタリ合った時が嬉しい」という。練習場には、みんなで声を掛け合いながら何度も同じダンスを繰り返す、真剣かつ楽しそうな姿があった。夏の新人大会では結果が出ず悔しい思いをしたが、全国の強豪校との差を知り目標は定まった。秋山先生は「今年のチームは頭の良い子が多く、ダンスのイメージや体の使い方を覚えれば表現でき、目標に近づける力がある」と太鼓判を押す。2年連続で全国大会に出場すれば、静岡商業の名前は全国に広がっていく。まずは自分たちが楽しむこと。「Honey Bees」の笑顔が、静商を元気にする。
キャプテン
松田 日菜子(まつだ ひなこ)
MATSUDA Hinako
藤枝市立葉梨中学出身。幼稚園の頃からダンスを始め、小学4年から競技ダンスへ。中学2年の時、ジャズダンス部門全国3位。ターンを得意とし、技術面で引っ張りながら、信頼されるキャプテンになるのが目標。2月開催の地区予選で、2年連続全国大会出場を目指す。
女子キャプテン
伊藤 英奈(いとう はな)
ITO Hana
大里中学出身。小学1~6年まで「DANCE WAVE」でチアダンスを学び、中学時代は陸上部。できなかった技ができるようにと再びダンスの世界へ。目標は4回転ターン。1年生の責任者として「一人一人の技術やチームのダンスを向上できるように」と意欲を燃やす。