Go For It ! 市川大祐監督インタビュー

コロナ禍の時間を糧にできるよう苦しい時なりのベストを尽くそう

清水エスパルスジュニアユースU14監督

市川大祐 監督

1980年、清水市(現静岡市清水区)生まれ。清水エスパルスジュニアユース、ユースを経て17歳でJリーグデビュー。1998年から2002年まで日本代表として活躍。藤枝MYFCなどでのプレーを経て2016年シーズンを以て引退。現在は清水エスパルスジュニアユースU14で監督を務める。

僕が小学生だった頃、地元の清水市(現静岡市清水区)はすでにサッカー王国で、友達と公園で遊ぶ時もサッカー、昼休みも校庭でサッカーと、僕もサッカー一色の日々を送っていました。
1年生で地元の少年団に入って、3年生からは市の選抜チームである清水FCでプレー。少年団のチームもみんな上手でしたが、選抜チームとなればレベルも意識もさらに高い。練習の最後にやるゲームですら、負けたほうが泣いて悔しがるほどの白熱ぶりでした。
中学生になった年にJリーグができて、そのタイミングで清水エスパルスのジュニアユースに一期生として入団しました。小学生の頃はまだプロがなかったので高校サッカーで活躍することが夢でしたが、Jリーグの試合でボールボーイをやらせてもらった時にプロのプレーを間近に見て、「自分もこのピッチに立つんだ」とプロの夢を思い描くようになりました。
しかし、ジュニアユースに入って早々、過酷な日々を送ることになってしまいました。小学生までは常にレギュラーでしたが、中学1年の時に股関節痛と膝の成長痛を患い、思うようにプレーできなくなったのです。ベンチにいることも多くなり、かなり悔しい思いをしました。でも、怪我なくサッカーができることの喜びや、控え選手の心境など初めて気づくことも多かった。そのおかげで、中学2年でキャプテンになった時には、いろんな選手の思いを汲みながらチームをまとめることができたと思います。
僕はもともと食べるのが大好きで、料理番組でスタミナ 食が紹介されていれば親にそれを作ってほしいとお願いしていたほどですが、ジュニアユースの日本代表に選ばれた頃には、栄養学にも興味を持つようになりました。改めて学んでみると、スポーツにとって食がどれほど大事かを思い知らされることに。いつ何を食べたら効果的かを追求し続けた結果、夏バテが無縁の体になり、海外遠征でもスタミナ切れの心配なくプレーできました。体の強さを自分の武器にすることができ、その後の競技人生を大きく左右したので、食をサポートしてくれた親にはとても感謝しています。
高校サッカーに憧れて高校の部活に入る友人もいた中で、僕にはプロという揺るぎない夢があったので、迷わずユースの道を選択。高校2年時の天皇杯でJリーグデビューしたことは、トップを強く意識していた僕にとって、思い描いた通りのシナリオでもありました。
一方、1998年に日本代表に呼ばれたことは想定外で、嬉しい反面「まだ早すぎるのでは」という戸惑いも実はあったんです。ただ、その時は最終メンバーから外れてしまったので、次の2002年のW杯の時には「今度は絶対ピッチに立たなければ」と思いました。日本代表一色となった自国でのW杯でプレーでき、本当に特別な時間になりましたね。
2016シーズンをもって引退し、昨年からはエスパルスのジュニアユースU13、今年からU14の監督を務めています。
選手たちとは、目標や夢を「絶対に叶える」という強い意志を持ってプレーすることの大切さについてよく話をしています。技術の上達も大事だけれど、気持ちによってプレーやピッチでの姿勢も変わるので、精神面の話をすることはとても重要だと思っています。
今年は新型コロナウイルスによって、今までの日常が当たり前ではなかったことに、選手たちも僕も気づかされることになりました。サッカーができる幸せを感じたり、自分自身を見つめ直したりする機会になると思えば、決して悪い時間ではありません。ただ、選手たちがいちばん輝くのはピッチなので、今回のコロナ禍で感じた思いをいずれピッチで表現してほしいなという思いはあります。
コロナさえなければ…ではなく、「コロナがあったからこそ今の自分がある」といつか言えるように。それは今ではなく、何年後になってもいいでしょう。そのために、難しい局面であっても今できることを精一杯やる。それが大事なんだと思います。
気持ちが乗らない時は、頑張りすぎなくてもいい。「うまくいかない時なりの100%」でいいんです。今の自分ができる範囲での最大限の努力を、ぜひ皆さんも心掛けてみてください。(撮影日:2019年7月)

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