【列強列伝2020】静岡大成中学校 男子バレーボール部

No limit!鍛え抜いた最初の一歩&あと一歩で拾って、拾いまくる。

努力は高さと経験を超える。
新人戦県準優勝に導いたレシーブと組織力。

高さはないが、とにかくボールをつなぎ、負けない。新人戦県準優勝の静岡大成中は、練習の半分以上を基礎練習とレシーブ練習にあてる。「レシーブは足が命。出足と球際の一歩で、拾えるかどうかが変わる」と山本監督。レシーブ力の高い県西部の中学との練習試合から足の動きを見て学び、最初の一歩を踏み出せるレシーブを体に覚えさせた。今のチームには、180㎝超えの上からドーンと決める選手はいない。当然ブロック枚数も少ない。相手の攻撃を絞るためにサーブの強化にも取り組んだ。ブロックを決めなくても、ワンタッチからボールをつなぎ、レシーブ、トスの精度を上げ、確実に攻撃する組織力で勝ち進んだ。
山本監督は「現3年生6人が入部した2年前。経験者2名。身長も低い。正直勝てないと思った」と当時を振り返る。だが、この6人には、経験や高さに勝る意識の高さがあった。バレーが好きで、地元の中学にバレー部がないからとやってきた2人。小学生時代に、サッカーやドッジボール、水泳などで体を鍛え、勝つための努力を知っている4人。監督が不在でも、今のチームに何が必要かを考え、自分達で工夫しながら、ひたすら練習する。チームスローガン「No limit!」に込められた“諦めずに努力する姿勢”を貫く選手が揃った。拾って、拾って、拾いまくる。「つなぐ」スポーツの醍醐味を魅せてくれる、見ていて応援したくなるチームだ。

将来の夢はVリーガー、
そして全日本を目指す。

キャプテン
高橋 和志 選手

 僕はチームを引っ張る立場でしたが、最初は気の利いた言葉も言えず、いつもチームメイトに助けられていました。負けず嫌いの仲間同士、みんなで話し合いながら、とにかく練習しました。新人戦準決勝、西部1位の北浜東部戦、フルセット逆転勝利は、このチームだからできたことです。最高のチームでした。本気で全国を目指していたので残念ですが、今は気持ちを切り替え、高校や先を見据えた自主練に励んでいます。将来の目標はVリーガー、全日本の選手になることです。身長は170㎝ですが、レシーブ力や正確なパスワークを持つ、自分らしいアタッカーを目指します。小学生時代のチームメイト、清水四中の小野君には負けたくないですから。

おすすめの記事

関連記事