2年生の1/4が陸上部員。西高を牽引する学校のリーダーズ。
静岡県立静岡西高等学校
陸上部
開校と同じ昭和52年創部以降、全国大会出場選手を多数輩出し、リレーの高校日本新記録を樹立するなど、かつては陸上の名門と知られた静岡西高校陸上部。現在も多くの部員が在籍し、学校を代表する部として活躍している。過去の高校チーム紹介はこちら
部員の8割がスポーツコース。授業も行事も部活も頑張る。
現在(取材当時/2024年2月)の部員は2年生20名、1年生9名。西高の特色である人気のスポーツコースで全部員29人中24人が学び、2年生は学年の約1/4、校内部活随一の大所帯だ。練習は週6日、2時間半~3時間。広いグラウンドは他の部と共用でものびのびと練習ができる。顧問4年目の判野先生は西高陸上部出身。指導歴は長く、毎日選手の様子を見ながら、数ある練習方法の中から時期や状況に合わせて内容を変え、時には新たな練習方法を作り出す。その丁寧な指導に魅かれて来る生徒もいるから部員も多くなるわけだ。「人数が多い陸上部は学校に与える影響が大きい」と判野先生。活動目標には「全国総体、東海総体に出場し、学校のリーダーとして学校全体を牽引するよう人間力を高める」とあり、授業も行事も頑張り、クラスの中で意欲的に行動する部員が多いという。それが「応援されるチーム」にもつながっている。
スポーツクライミング高校選抜2連覇中の永嶋美智華(2年)も陸上部員の一人。1年生の時に世界ユース2位、昨年のアジアユース3冠の彼女だが、クライミングの練習が無い日は陸上部の練習に参加し、長距離選手として大会にも出場する。周りが自然と応援したくなる頑張り屋だ。今年の全国総体に最も近い、やり投の小林大真(2年)も同じく周りを引きつける魅力がある。判野先生が「抜群の身体能力を持ち、投げる、走る、跳ぶ、何でもできる」と言う逸材だが、その素直な性格から決して天狗にならず努力を続ける。まさに陸上部を象徴する、学校を牽引する2人だ。
男女仲良く互いに切磋琢磨。自己記録更新の感動が財産。
昨春の高校総体県大会では女子4×100mリレーの4人が躍動した。増田舞、新井愛莉、髙田うらら、西山侑那は1年生から同メンバーで練習を重ね、2年生だけで準決勝に進出。全員が泣いて喜んだ。予選3着の49秒35はそれまでの記録を大幅更新するベストタイムだ。チームで頑張る気持ちが強い4人は1年の冬に鍛え、2年になって急成長。51秒台のベストから本番で2秒近く縮め、先生を驚かせた。部の魅力を「男女の仲が良く、互いに応援し合い、練習に活気がある。全員がベストを目指し高め合う」と語るメンバーの新井。4人の努力はもちろんだが、部全体の雰囲気が彼女たちの背中を押したのだろう。昨秋の新人戦で東海まであと一歩だった走高跳の山本彩乃(2年)をはじめ、記録を伸ばす選手は多い。「全員が自己ベストを更新し、ここに来て良かったと思ってほしい」という先生の言葉には気持ちがこもっていた。努力を重ねて自分を超えた時の感動は大きな財産になる。
やり投
小林 大真(こばやし たいしん)
KOBAYASHI Taishin
小学3年から陸上を始め、5年生の時にジャベリックボールで全国大会出場。安東中学陸上部では3年生の時に短距離から砲丸投に転向し、中体連東海大会進出。高校1年からやり投を始め、2年夏に東海総体7位。自己ベストは55m77。「一瞬にかけ、全てがはまった時は最高に気持ちいい」と60mを目標に全国総体出場を目指す。
100m 200m 4×100mリレー
新井 愛莉(あらい あいり)
ARAI Airi
大里中学陸上部出身。中学から陸上を始め、短距離とリレーの選手に。中3の中体連で4×100mR県7位。判野先生の丁寧な指導と部の雰囲気に魅かれ進学。短距離走に磨きをかけ100m自己ベスト12秒96。昨夏から怪我で4か月走れなかった苦難を乗り越え、「目標は12秒台前半。仲間とリレーで東海総体へ」と意気込む。
おすすめの記事
-
Go For It ! 高橋航太郎選手インタビュー
-
夢を追え! 中村 祐輝 氏 インタビュー
-
【7月号発行!】今年もいよいよ始まる夏の高校野球!2022年7月号は7月8日(金)より順次配布開始、ぜひご覧ください!(一部地域では配本が遅れる場合がございますがご了承ください)
-
Go For It ! 髙橋遥人選手インタビュー