Go For It ! 髙橋遥人選手インタビュー
「目標に向けて努力することが自分を成長させてくれる。」
阪神タイガース 投手 背番号29 髙橋遥人 選手
1995年、静岡市生まれ。西奈少年野球スポーツ少年団で野球を始め、常葉橘中学・高校、亜細亜大学でプレー。2017年のドラフト会議で2位指名され阪神タイガースに入団。現在、先発ピッチャーとして活躍中。
三つ上の兄の影響で最初はソフトボールをやっていたんですけど、グラウンドの反対側で野球をやっているのを見て「自分もやってみたいな」と思い、小学3年生の時に西奈少年野球スポーツ少年団に入りました。
左利きなので最初はファーストを守っていましたが、肩が強かったので実はキャッチャーもやってみたくて。でも、ピッチャーに対する憧れもあって、4年生の時に初めて投げさせてもらったら、すごく楽しかったですね。ただ、チームの練習は結構ハードで、練習日はちょっと憂鬱でした(笑)。
常葉橘中の野球部時代は、ライトとピッチャーを務めました。実力不足でエースにはなれなかったけど、負けたくないという思いだけは強かったです。
部活には、小学校時代に“お山の大将”だったような子たちが集まっていたので、最初は喧嘩も多かったですね。「野球がうまい人が偉い」みたいな、変な空気もありました。でも、常葉橘高校時代も含めた6年の間に、ほかの中学から来たメンバーがその空気を変えてくれたこともあって、みんな精神的にだんだん成長していきました。最後はすごく仲良くなって、今でもいい友達関係が続いています。
高校2年生の時に、憧れの甲子園に出場することができました。藤浪(晋太郎)さんを開会式で見て「あっ、藤浪がいる!」って思ったのを覚えています(笑)。
小学生の頃、七夕の短冊に「甲子園に出てヒットを打ちたい」と書いたことがあるんですけど、9回ツーアウトで打順がまわってきてヒットを打てたので、夢が叶いました。それが甲子園のいちばんの思い出です。みんなが目指している舞台だけあって、実力以上のものが出せるすごい場所だなぁと実感しました。
僕はプロなんて無理だと思っていたのですが、まわりの後押しもあってプロ志望届を提出しました。でも、プロ入りは叶わず。このまま終わったらダサいなと思って、少しでも強いところでプレーしようと亜細亜大学に進学しました。再びプロ入りを意識したのは大学3年くらいから。そして、阪神タイガースに指名していただき、プロ野球選手になることができました。
タイガースはとても活気があって、投手キャプテンを中心にまとまっていて、とても明るいチームです。今年で4年目になりますが、とてもプレーしやすい環境だなと感じています。チームの先輩には同じ静岡出身の岩崎優さんがいて、オフシーズンの自主トレも地元で一緒にやらせてもらっています。
岩崎さんには、配球や調整法のアドバイスをたくさんしてもらっています。前に「バレンティンは2球目、3球目に気をつけろ」と言われたことがあったんですけど、その日の試合でまさに注意された球数で打たれてしまって(苦笑)。岩崎さん、さすがだなと思いました。本当に能力が高くて引き出しの多い先輩で、頼りになります。
今シーズンから、もう一人ピッチャーで静岡出身の佐藤蓮選手がチームメイトになりました。まだ接点はあまりないですが、タイガースは新人でも気軽に質問できる雰囲気なので、僕が何かしなくても自然と馴染んでくれると思います。
今シーズンは、正直なところ、現時点では調整に少し苦戦していますが、なんとか昨シーズンの勝ち星(5勝)を越えたいと思っています。優勝に貢献できる選手になれるように頑張らなくてはなりません。
スポーツというのは結果が求められる世界だけど、もし結果がダメでも、目標に向かって努力することが大事だと僕は考えています。そのプロセスが、人として成長させてくれるんです。僕にもいずれ競技人生を終えなくてはならない時が来ますけど、スポーツで頑張ったことは、競技人生が終わった後チャレンジすることにも必ず活きてくるはずです。だから、結果にばかりこだわらず、まずは目の前のことを一生懸命やる。静岡で部活に励む子どもたちにも、ぜひそれを忘れずに頑張ってほしいです!
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