全国トップレベルの将来有望なレスリング選手、西村翔偉選手(城山中2年)は、全国中学選抜選手権38㎏級で見事3位入賞。小学1年生から各年代で全国大会の表彰台に立ってきた彼は、国際大会で活躍できる選手を目指して練習に励む。
静岡市立城山中学校2年「焼津ジュニアレスリングスクール」所属
西村 翔偉(にしむら とい)選手
静岡市に全国トップレベルの将来有望なレスリング選手がいる。城山中学2年の西村翔偉選手だ。小学1年生から各年代で全国大会の表彰台に立ってきた。昨秋の全国中学選抜レスリング選手権大会はフリースタイル38kg級3位。レスリングは体重別で10階級に分かれるが、選手層の厚い軽量級で勝ち続けるのは簡単ではない。競技を始めたのは3歳の時。課外活動が盛んな梨花幼稚園にある複数のクラブの中から、たまたま選んだのがレスリングだった。卒園後も続けるつもりはなかったが、友達に誘われて、年長の時に「焼津ジュニアレスリングスクール」へ。そして、小学1年生の時に初めて出場した全国大会で優勝。「まさか自分が!」と本人が一番驚いたが、この時はまだレスリングの楽しさも何もわからなかったという。
強くなれば結果が残せる個人競技。自分で考え工夫するのが楽しい。
「小学校高学年から、自分がやりたいレスリングを考え工夫するようになり楽しくなった。個人競技で、自分が強くなれば結果に残るのも嬉しい」と西村君。スパーリングではどうすれば技が成功するか常に考え、失敗しても何度も繰り返し、動画で見た新技にも挑戦する。小学5年の全国大会決勝ではラスト数秒で逆転負けし優勝を逃したが、6年生で次世代育成選手としてエリートキャンプに初招集。将来オリンピックを目指す同世代と練習し、この頃から世界を意識するようになった。今は、3月のアジア大会予選に優勝し、自身初の海外大会出場が目標だ。最大の武器はバリエーション豊富なタックルだが、直近の大会では相手に対策されて実力不足を痛感した。今は立ち技を磨き、攻撃の選択肢を増やしている。同スクールの寺尾コーチは「幼い頃から身体能力が高く、練習にも前向き。怪我さえなければ間違いなくトップレベルに居続けられる選手」と太鼓判を押す。西村君には「レスリングをもっとメジャーにしたい」という思いもある。芯の強い小さな巨人が、静岡を、レスリング界を熱くする。
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