小学生時代からの友情と団結で掴んだ全国の舞台。清水第二中学校女子バレーボール部の3年生6人で駆け抜けた2年5か月。
今年の夏も、我々ジュニアアスリート編集部は、様々な会場にお邪魔して、中体連の取材をさせていただきました。多くの競技、多くのチームを見ている中で、「全員が心から楽しそうにプレーしている姿」が非常に印象的だったのが、清水第二中学 女子バレー部です。全中にも出場した彼女たちの楽しそうにプレーする姿は、観客にも元気を与えてくれました。そんな彼女たちの親御さんから、全中出場までの2年5ヶ月を綴ったコラムが届きましたので、ご紹介します。(編集部)
小学生時代からの友情と団結で掴んだ全国の舞台。
静岡市立清水第二中学校女子バレーボール部の3年生6人は、岡小学校・有度ジュニアの2人と、船越小学校・清水ジュニアの4人が、縁あって同じ中学校で巡り合い、2年5か月を駆け抜けてきた仲間です。
思い返せば小6の2月に、今なお続くコロナというパンデミックが発生し、それぞれが打ち込んでいた中部選抜の練習も志半ばで中止となり、最後の小学生生活も休校、次々にありとあらゆる大会や行事が中止となっていきました。
中学に入学してからも、3年生の先輩と東海大会出場という目標を掲げていたものの、全ての大会が中止になり、最後に開催して貰えた清水区大会優勝とういう嬉しくも切ない思い出だけが残りました。姉妹でコートに立つ姿をもう少し応援したかったのですが、とても悲しかった事を思い出します。
代替わりして2年生の先輩方と一緒にコートに立つことになった6人は、試合に出て審判をやって雑務をこなしながらも勝利を重ねていくというマルチタスク、よく頑張ったと思います。中体連では主力2人の怪我に泣き、県大会初戦で敗れ全力を出し切ることができない苦い思い出になりましたが、そこで学ぶことも多かったと感じます。
いよいよ中学部活動の集大成となる1年が始まりましたが、ここでもコロナで活動休止。10月からのスタートになりましたが、そこからの6人は水を得た魚の如く、楽しさいっぱいにコートを走り回る姿が見られました。特に市内大会で良きライバルの観山中と対戦する時は、両チームとも笑顔が絶えず、心からバレーボールを楽しんでプレイする姿がとても印象に残っています。
県大会では結局最後まで大井川中に勝つことが出来ませんでしたが、同じ中部に大井川中という強豪校が存在したことがどれほど清水二中にとって励みになり、刺激になったことでしょうか。何度も清水まで練習試合に来てくれた大井川中の選手、保護者、顧問の先生に心から感謝いたします。
コロナ自粛で市外に遠征することが出来ない中、対戦相手になってくださった高校生の先輩方、本当にありがとうございました。ジュニアの時から好敵手、東部や西部のメンバーもありがとう。コロナがなかったらもっと交流できていたと思うのに本当に残念でした。
全国大会に出場することを目標に、準優勝で終えた県大会から東海大会までの短い時間でフォーメーションを修正し、岐阜・三重の1位を破って全国の切符を手にした激戦は言葉にならない感動でした。
特に準決勝3セット目は、0-6から始まり差が縮まらないまま20-24と久保中のマッチポイントを迎えるも、決して諦めることなく、全集中でチーム一丸となりボールを落とさず、全員で繋いでエースが決め切り29-27で逆転勝利した瞬間は感慨無量でした。
東海大会後に家族がコロナに感染し濃厚接触者になり練習に参加できなかったり、クラブでコロナ感染者が出てしまったり、本当に気の抜けない日々でしたが、怪我を抱えながらもコロナに感染することなく、6人揃って全国大会に参加できたことは幸甚の至りです。
全国大会では1勝が遠く、決勝トーナメントに進むことが叶わず残念でしたが、ここまで3年生6人が団結して部活動に励んできたことは一生の宝物になりました。保護者にとってもかけがえのない思い出を作ってもらえたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
全国大会までご尽力頂きました顧問の先生方、2年5か月間ありがとうございました。
長い時間を共有し、サポートしてくれた2年生本当にありがとう。勝たなきゃならないプレッシャーや失敗が許されない圧に、時にはバレーボールをやめたくなってしまう事もありました。勝利よりも大切なのは、目標を持って努力を積み重ねることだと思うので、一つ一つクリアして頑張ってください。可愛い1年生、バレーボールを一生懸命、楽しんでくださいね。
中学の部活動で得た、仲間を思いやる気持ち、サポートへの感謝の気持ちを忘れずに、今後の人生に活かして貰いたいと思います。次の目標に向かってそれぞれの挑戦がまた始まりますね。6人の事をこれからもずっと応援しています。本当にありがとう。
<文と写真>清水第二中学校女子バレー部父母 白鳥様