静岡市立長田南中学校 弓道部
「正射必中」を胸に、高みを目指し己を磨く。目標は全国大会出場!
袴姿の男女が弓を引き、矢を射る。中学では珍しい光景だ。 静岡市内の公立中学で唯一となる長田南中弓道部を昨年から率いる 顧問の大榎先生に話を聞いた。
素直な心で努力を重ね 綺麗なフォームで的を射る。
「弓道は精神8割、技術2割。礼儀や所作を大切に、正射必中を常に意識しています」と大榎先生。「正射必中」とは、正しい射形(フォーム)であれば必ず的に当たるという弓道の言葉だ。男女合わせて20人の部員は全員初心者から始めた。2m近い弓を引けるようになるまで半年。そこから綺麗な射形を心掛け、2年生の中には今年初段を目指すものもいる。一人一冊の「弓道ノート」にはコーチの教えや自分の課題がびっしりと書き込まれていた。試合後は一射ごとの反省を欠かさない。
弓道の奥深さに触れながら 仲間が互いに高め合う。
「みんな仲が良く、お互いの射形を確認し教え合います」と部長の高橋君。部員同士が切磋琢磨する風土がある。部の目標は毎年8月に明治神宮で行われる全国中学生弓道大会出場だ。男女共に団体(3人一組)は県優勝、個人は県2位までが全国へ進む。昨年男子個人で県3位の高橋君は「悪い部分を意識し、一本一本考えながら大事に練習を重ねた成果」と自身を振り返った。ほんの少しの射形のズレ、気の迷いで矢は的を外れる。そこを克服する面白さ、奥深さに魅かれ、高い目標に向かう部員達の姿が凛々しかった。