「幼稚園の頃から、プロのサッカー選手になるのが目標です。それは今も変わりません」

静岡市立清水入江小学校6年
清水エスパルスU12清水所属

佐野 丈梓(さの じょうじ)選手

清水エスパルスU12の背番号10、MFの佐野丈梓君(12歳)は、常にサッカーボールと共に育ってきた。父親の森山敦司(現姓:佐野)さんは、1996年に静岡学園が全国初優勝した時の背番号10で、元Jリーガーだ。生まれた時には家の中に大小20個近くのボールがあり、自然とサッカーに親しむ環境にいた。それでも「サッカーを強制したことは一度もありません」と敦司さん。3歳の時には1人で公園に行ってサッカーボールを蹴って、雨が降っても止めない。幼稚園の年少からサルファス清水サッカースクールに入ったのも、本人の意志だ。そして、佐野君を更にサッカーの虜にしたのはアニメ「キャプテン翼」。漫画も全巻揃えて何度も読み返した。主人公の「大空翼」は、彼の理想であり、目標であり、先生なのだ。

 

プロのサッカー選手になるため、自分で決めて実践する強さ。

小学3年で清水エスパルスU10のセレクションを受け合格。プロを目指す仲間との練習は、大いに刺激になっている。週3回の練習以外にもボールに触れない日はない。毎朝学校へは、祖母が自転車で伴走し、ドリブルして通う。小6から指導するU12の太田監督は「ボールコントロールが上手な子。可能性は充分」と太鼓判を押し、仲間と切磋琢磨しながら、点が取れる中盤への成長を期待する。得意なプレーはドリブルとスルース。昨年の全日本U12は県を制し全国へ行くも予選敗退「この1年頑張って今年も全国に行けるので良い結果を出したい」と佐野君。現在はサッカーと並行して陸上も行い、以前は体操も習った。どちらもサッカーに通じると本人が決めた。学校から帰ると、自ら体幹トレーニングを行う。優しい面持ちからは想像できない芯の強さを持つ。中学からは清水エスパルスのジュニアユース入りが決まっている。元Jリーガーの父親を「特に意識していません。ちょっと自慢できるくらいかな」と、目線はあくまで世界で活躍するトッププロ。目標は世界年間最優秀選手に贈られる「バロンドール」の受賞であり、日本代表の10番だ。

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