『自分で考え行動し、成長する。それが楽しい』くふうハヤテベンチャーズ静岡 初代キャプテン高橋 駿 選手が、静岡市で過ごした学生時代の思い出を語る。

自分で考え行動し、成長する。それが楽しい。

くふうハヤテベンチャーズ静岡 #24 高橋 駿 キャプテン

小さい頃は外で遊ぶのが大好きでした。野球には特に興味がありませんでしたが、気がついたらやっていたのがソフトボール。野球経験者の父がやらせたかったのでしょう。小学1年生の時に行った体験でバッティングの面白さにはまり、6年間続けました。学年ごとのチームでは常に4番バッター、周りに上手い選手が多く、チームが強いので楽しかったです。6年生の時、接戦を勝ち抜いて県で優勝したのが一番の思い出です。

自然の流れで、チームの仲間と一緒に籠上中学の野球部に入りました。県で準優勝するような強いチームになりましたが、私にとって中学時代は苦しい時期でした。成長期で周りが大きくなる中、私は食べても食べても太っていくばかり。試合には出ていましたが、目立った活躍もできず。それでも、みんなで全国に行こうと朝練習も頑張りました。小学生からずっと一緒の仲間は、今でも付き合いのある、かけがえのない財産です。しかし、3年の夏は市の大会で負けて終了。目標の大きさと自分にギャップを感じ、力を出し切れませんでした。今考えると、体のせいにせずにもっと頑張ればよかったと思います。身長は夏が終わった途端に伸び始め、160cmだった身長が卒業時には170cmに。高校に入ってから更に13cm伸びました。中学生の時にいっぱい食べたのが良かったのでしょう。

高校は強豪の静岡商業も候補に上がりましたが、実績のない私は自信がありませんでした。甲子園に行きたい強い気持ちもなく、悩んだ末に先生から「お前は試合に出られるチームがいい」と言われ静岡西高校に進んだことが、私の野球人生を大きく変えました。一度もチームを見ることなく入学すると、その弱さは予想以上。しかし、アニメ「メジャー」のファンだった私は、「俺が強くして甲子園に連れて行く」という主人公・茂野吾郎への憧れから、「自分もそれくらいの気持ちで」と闘志に火がついたのです。入部すると、監督から投手を勧められ、「これは茂野吾郎になるチャンスだ!」と思いました。そこからは上手くなろうと試行錯誤の毎日。参考になる動画やSNSを探して、自分自身で考えながら研究し、投球を磨きました。好奇心がどんどん高まり、最初は110km程度だったスピードが130kmに。それが心底楽しかったのです。自由にのびのび、本当にいい環境で野球ができました。強豪校に進んだ仲間からは「野球がつまらない」という声をよく聞きましたが、私はその真逆。公式戦で勝ったのは2回、夏は3年間初戦敗退、校歌は一度も歌ったことはありませんが、全く後悔していません。そのおかげで、今も楽しく野球が出来ています。野球でも何でも、自分の頭で考え行動することが大事です。その方が絶対に楽しいし、成長スピードも速いと思います。

大学でも野球を続け、本気でプロを目指したのは社会人になってからです。独立リーグに進み、打撃と守備を上手くなりたい一心で頑張りました。そして、くふうハヤテのトライアウトに合格。ここまで野球を好きにやらせてくれた両親には感謝しかありません。今回、初代キャプテンに任命され、緊張とプレッシャーはありますが、自分の持ち味である元気なプレーをグラウンドで表現し、チームを引っ張っていきたいと思います。初年度からファーム日本一を目指し、10月のドラフトで指名されるのが目標です。これまでの野球人生で、一番レベルの高い野球への挑戦になります。チームの先輩たちから学ぶことは多く、日々勉強です。地元静岡市出身の選手、キャプテンとして、地元に愛されるチームになれるよう一生懸命頑張りますので、応援よろしくお願いします。

(この記事は2024年2月に取材したものです)


くふうハヤテベンチャーズ静岡 #24 高橋 駿 キャプテン

1997年生まれ。静岡市出身。26歳。小学1年生からソフトボールを始め、籠上中学野球部へ。中学3年の夏から硬式野球に取り組み、静岡西高校では投手を務めた。岐阜聖徳学園大学を卒業後、社会人クラブチーム山岸ロジスターズを経て、独立リーグへ。昨季はKAL北九州に所属し、日本独立リーグ選抜として出場したNPB秋季教育リーグの試合で4打数4安打8打点と活躍。2023年11月、くふうハヤテのトライアウトに合格し入団。初代キャプテンとなる。身長183cm体重97kg、長打力が武器の大型内野手。

おすすめの記事

関連記事