怒涛の12連勝を収め、1月14日時点でB3首位に立ったベルテックス静岡！シーズン開幕から首位を走っていた鹿児島は、昨季唯一負け越した相手。激闘の首位攻防戦が繰り広げられた。

2023/02/01 バスケットボール ,ベルテックス静岡ベルテックス静岡,バスケットボール

激闘！興奮！熱狂！
鹿児島との首位攻防戦。
B3・1位を死守。

第9節から怒涛の12連勝、1月14日時点で25勝3敗のB3首位に立ったベルテックス静岡。1月21日（土）22日（日）、静岡県武道館（藤枝市）にて、1ゲーム差3位の鹿児島とのリーグ戦優勝を占う大事な2連戦が行われた。

12点差から大逆転勝利！地元ファンの応援が後押し。

1月21日（土）、試合会場は静岡ファンのオレンジ色に染まった。第15節の相手は、シーズン開幕から首位を走っていた強豪の鹿児島レブナイズだ。昨季1勝2敗と唯一負け越した相手でもあり、静岡もウォーミングアップから力が入る。

16時TIP OFF。アウェーでの勝利に燃える鹿児島は、開始早々から猛攻を見せる。ドライブや3Pで得点を重ね、激しい守備からターンオーバーを連発。第２Qには一時12点のリードを許す厳しい展開となった。しかし、静岡は冷静さを失わなかった。タイムアウト明け、#7エールセネルのドライブから#17ミラーのダンクシュートで流れを掴むと、#3岡田、#0山田の3Pも飛び出し、前半を34対37の3点差で折り返す。

迎えた第3Q、再びリードを広げられるも、岡田、#25ローソンの連続得点などで、46対46の同点に。そこからは点の取り合い、一進一退の攻防が続いた。残り2分、流れを変えたのはエールセネル。オフェンスリバウンドを拾いシュートを決めると、その後も立て続けに3Pを成功させた。第3Q27点の猛攻、逆転劇に沸く静岡県武道館。61対54の7点リードで最終Qに突入した。

それでも簡単に勝てる相手ではない鹿児島は点差を詰めてくる。山田、#37吉田らのシュートで必死にリードを守る静岡だが、残り4分、相手の3Pが決まり2点差に。勝利を信じ、クラップし続けるファン。すると、ローソンが長い3Pを決め、会場のボルテージが一気に上がる。そのままリードを守り切った静岡が77対74で勝利。首位攻防戦の初戦を制し、連勝を13に伸ばした。残り5分の会場の盛り上がりは凄かった。試合終了のブザーと同時に総立ちした観客。負ければ首位陥落となる一戦を、クラブとファンが一体となり掴んだ大逆転勝利だった。

必死の追い上げも3点差の惜敗。2日間の熱戦を成長の糧に。

翌日、2連勝して首位を固めたい静岡は、スタートダッシュを許した前日の反省を生かし、#8新川のドライブなどで7対0と上々のスタート。守備では、この日先発起用の静岡市出身#92村越がゴール下で体を張った活躍を見せた。19対16の3点リードで第1Qを終えたが、負けられない鹿児島は第2Qに逆転。43対44の1点ビハインドで後半へと向かった。

第3Qに入りリードを広げられるも、ローソン、村越の3Pで食らいつく静岡。取られたら取り返す、首位攻防戦にふさわしい好ゲームを展開する両者は、63対63の同点で最終Qに突入した。互いに譲らず同点で迎えた試合終了間際、鹿児島が3Pを決め78対81とリードし、フリースローの1点を加え4点差に。静岡も残り7秒、ローソンの3Pで1点差に迫ったが、追い上げもここまで。81対84で勝利した鹿児島は、静岡に4連敗はできないという気迫に満ちていた。

試合後、ファクンドHCは「結果は敗れたが、良い経験ができた2日間だった。チームとして成長の糧になる」と、後半戦スタートの上位対決に好感触を得た様子。また、この2連戦を欠場した守備の要#41加納に替わり奮闘した村越選手の頑張りを称えた。「これまで出場機会が少ない中、いつでも自分の長所を発揮できるよう準備してきた。思い切ってやろうと挑み、少しでもチームに貢献できてよかった」と村越。選手一人一人が自分の役割を全うしようと、チームがひとつになれるのが静岡の強みだ。現在、個人成績で上位にいるのはエールセネルのスチール数のみ。それでも首位にいることが、総合力の強さを証明している。

第15節を終え、2ゲーム差以内に、静岡、岩手、鹿児島、埼玉がひしめく混戦のB３。上位8チームによるプレーオフは4月21日に始まり、上位2チームがB2に自動昇格する。プレーオフを全てホームで戦うためにも、リーグ優勝が目標だ。それには、地元ファンの熱い応援が欠かせない。